書籍『マンション格差』に学ぶ不動産の価値

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最近読んで面白かった書籍から、トピックを紹介します。何気なく手に取って読み始めた『マンション格差』(榊淳司著・講談社現代新書)。いろいろと「その通り!」「なるほどそうか」と納得したり、ためになったりするポイントがあったのですが、中でもマンションの価値を決めるものは何か? という問題は、今後日本で不動産を買うなら気を付けておきたいポイント満載。「マンションの格差は『9割が立地』」と題した第4章では、立地とマンション価格の関係を掘り下げています。

「不動産の資産価値は9割が立地」
よく指摘されることだが、これは冷徹な事実である。誰も逆らえない。マンションなら、その建物のデザインや共用部の充実度、住居内の居住性も確かに資産価値に多少影響する。しかし、全体評価の1割以上までは影響しないだろう。
新築マンションを選ぶ場合に注意してほしいことがある。他の項でも書いたが、立地に自信のないマンションほど、その他の面を強調したがる。たとえば、東京都の湾岸エリアで過去に販売されたタワーマンションの多くが、豪華設備を売り物にしていた。エントランスの噴水、屋内プールや大浴場、バーベキューガーデン、スポーツジム、バーラウンジ(パーティールーム)、ゲストルームなどである。
(中略)
では、デベロッパーはなぜそんな豪華設備を作るのかというと、そこにもしっかりとした理由がある。そのマンションの立地に対する評価があまりにも低いからだ。

ここで筆者が主張しているのは、豪華設備は結局資産価値を下げる要因になりうるということ。プールや大浴場となると、管理に相当の手間暇と予算がかかるうえ、20年もすると老朽化して使われなくなるでしょう。すると、資産価値としてはマイナス要因に。それでもなぜデベロッパーが豪華設備を売り物にするのかというと、立地が弱いから、というわけです。
結局、豪華設備を売りにしたマンションは、長い目で見ると資産価値が低下しやすい物件ということになるでしょう。逆に資産価値が目減りしにくいのは、多くの人がほしがるよい立地にある物件です。
筆者は東京でいうなら「港区の青山と千代田区の番町」をあげています。郊外でいえば、主要な都市が連続している沿線。東海道線沿線に将来性があると指摘しています。
では、沖縄でいうなら? もはや新築マンションが立地する余地の少ない、那覇市内の人気エリアをあげることになるでしょう。新都心、真嘉比などを中心に、モノレール沿線を狙っておきたいところです。しかし、そういったエリアにはもう、マンションを建てられるほどまとまった土地がほとんど残っていません。
そのため、沖縄県内のデベロッパーは「郊外へ、郊外へ」と立地を移しています。
これから新築マンションを買う人は、よほど厳しく立地を吟味し「その街に将来性があるのか?」を考えておかないと、資産価値が激減するマンションを買ってしまう可能性があるでしょう。
本書は「立地」を非常に強く意識して書かれているため、遠い内地の事情であっても、十分に参考になると思います。

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