サブリースのアパート大家さんが管理会社を提訴!?

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すでに大家さんをされている方や、大家さんを目指している方はサブリースという言葉をご存じだと思いますが、わかりやすい説明を引用してみます。

サブリースとは、一括借り上げ、家賃保証制度のこと。 不動産会社が貸主から賃貸物件を一括で借り上げ、入居者に転貸する。 貸主は入居者がいようといまいと一定の家賃が保証されるとともに、入退去に関する手続きや家賃の集金業務などから開放される。 一般的に保証される賃料は相場の80%〜90%となる。
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ざっくりいうとサブリースとは、アパートを建築して管理する会社が、部屋を一括で借り上げて家賃を保証してくれる仕組み、ということになります。ところが、実際にはいろいろな理由で家賃を減額されるという話は聞いていました。そして今回、朝日新聞デジタルに載っていたのが「家賃減収、大家が提訴へ レオパレス21『10年不変』」という記事です(2017年2月22日付)。

リードには次のように書かれています。

家賃収入は10年間変わらない契約でアパートを建てたのに、6年後に減額されたとして、愛知県の男性(88)が22日、サブリース大手「レオパレス21」(東京都)を相手に、減額分の支払いを求める訴訟を名古屋地裁半田支部に起こす。同様の減額事案は全国で相次いでおり、少なくとも100人以上のオーナーが一斉提訴を検討している。

ということです。今回はレオパレスさんでしたが、他社のサブリース契約でも似たような事例を耳にすることがあります。ただ、少なくとも契約書には(目立たないようにかも知れませんが)家賃減額の可能性が書かれているはずです。難しいのは、契約時にその説明があったのかなかったのか、後から確認することができない点でしょうか。
もうちょっと朝日新聞デジタルの記事を引用してみましょう。

訴状などによると、男性は愛知県知多市に2階建てアパート(20戸)を建て、2005年1月に同社と月額77万7800円のサブリース契約を結んだ。同社は「30年間、賃料は減額しない」と説明。契約書では「賃料は当初10年間は不変」と明記されたが、経営難を理由に11年10月に約10万円の減額を求め、男性はやむなく受け入れた。だが業績の回復後も家賃は戻らないことから、男性は家賃の増額と、交渉を始めた16年7月からの差額約81万円の支払を求めている。

ここまで読むと、レオパレスさんちょっと気の毒な感じもします。「30年間、賃料は減額しない」と言ったかどうかは若干疑問ですし、すでに当初予定していた「賃料は当初10年間は不変」という期間も過ぎています。こういう記事を書かれるとイメージダウンしてしまいますが、レオパレス、そこまで悪くもないのでは……?

ただ「サブリースだってリスクはある!」ということを、ここで再認識しておきたいと思います。他にもアパートを建てさせてサブリースで回している会社はいくつもありますが、家賃が絶対に保証されるというわけでもないですよ、ということは、この事例からもあきらかですね。