沖縄不動産バブルが終わるのはいつ?

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2017年末に「しーじゃからの伝言『沖縄不動産バブルは6月に崩壊する』」というエントリーを書いからはや1年半。いまだに検索で訪れる人が多い人気記事となっています。

前回の記事では、経験豊富な同業者が異口同音に「僕は前回のバブルを知っているからわかるけど、このバブルも半年で崩壊する」と予言していることを紹介。しかしその予測は論理的ではなく、違う展開があり得ることをまとめました。

さて、1年半たって沖縄不動産バブルが崩壊したかというと、全然崩壊していません。2019年1月に発表された地価公示で沖縄県は全国で最も顕著な地価上昇を示しました。全用途平均で1割近い、大幅な上昇です。とくに商業地では40%近く上昇する例もあり、実勢価格で考えたらどうなっているのかと、驚きを禁じ得ない数字です。

地価はまだ、大幅に上昇を続けています。

では、沖縄の不動産バブルは崩壊しないのか? というと、バブルですからいつかは崩壊するはず。その時期を読めないのが神ならぬ身の限界で、前述のようにベテラン不動産業者もバブル崩壊時期を読み誤ったわけです。しかし、今年に入ってこれまでと少し様子が変わっている部分もあります。

「事業用ローンの審査が厳しくなった」という噂を聞いたことがあるでしょうか? 我々の実感でも、事業用ローンとセカンドハウスローンの融資が厳しくなっているように思います。知り合いの某銀行員に聞いてみると「そうなんですよ。金融庁の指導で、融資要件を厳しくしています。以前なら自己資金がない人でも融資できていたのですが、現在はある程度自己資金がないと、融資は難しいですね」とのこと。当社のお客様でも、融資が通らないケースが若干増えました。

背景にはスルガ銀行事件/かぼちゃの馬車事件があるようです。銀行と不動産業者が癒着した構造の中、セカンドハウスローンを目的外に(つまり事業用に)利用するといった手法が問題視されたため、そこは厳しく審査するようになったのではないかと思います。

そのため、一部不動産の売却が失速しています。しかし、金利は史上最低を更新する勢いで、事業用ローンやセカンドハウスローンについても、金利が上がったというわけではありません。住宅ローンに至っては、驚くほどの低金利で融資が実行されています。先月の某金融機関のフラット35Sの利率は、35年固定で1%を切っていました。

こういった状況下にあって、2019年も沖縄不動産バブルが崩壊する可能性は低いと考えています。沖縄の不動産バブルがいつ崩壊するのか? その答えがわかるのも、しばらく先のことのようです。