不動産屋目線から見る”やんばるの世界自然遺産”

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先日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会で、日本政府が世界自然遺産に推薦した「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の登録が決定されましたね👏

沖縄本島は主に国頭村がその対象地となっていますが、具体的にどこが対象エリアなの!?という方も多いと思いますので、まずはエリアのおさらいから↓↓↓↓↓↓

やんばるというと広い範囲をイメージされる方が多いと思いますが実際に推薦されたエリアは濃い緑色のところです。

○○岳という部分が多く含まれており、ほとんど山になっているところですね。周辺は管理地域、緩衝地帯等になっています。

そして、このニュースが流れてから当社に問い合わせがあった内容を大別すると大体この3つとなりました。

1,世界自然遺産になったら、観光客が増えて儲かるかな!?

2,土地の値段上がるかな!?今のうちに買った方がいい??

3,あれ?私が持ってる土地、建築できるよね??

確かにどれも気になる内容ではありますね。

北部のテーマパークがニュースになった時も同じように問い合わせがありましたが、個人的には今回の世界自然遺産はテイストが違うのかな、と思っています。

まあ、話題になればもちろんある程度の人の流れがおこり、また、エコツーリズム的な業態も増えるんじゃないかとは思いますが、長期的スパンで考えるとどうでしょう?

世界自然遺産には前例があり、日本で現在、世界自然遺産に登録されている箇所は知床、白神山地、小笠原諸島、屋久島となっています。登録された当初は話題性もあり観光客数も増えたりしたようですが、現在それぞれの観光客数はどうやら減少傾向です。まあ、わざわざ不便な所へ入り込んでいって、おまけにWi-Fiも飛んでないといった環境ではウチだって子どもたちからブーイングが来そうです(笑)

沖縄にもハレクラニやヒルトンなんかの高級ホテルがどんどん建ち、人気もあるようなので旅行の楽しみ方も変わってきているのかもしれませんね。

世界自然遺産の趣旨からするとその方が望ましいのかもしれませんが。

そのあたりを参考にマーケティングをしてみてはいかがでしょうか?自ずと土地の値段が上がるかどうかも見えてくると思います。

さて、最後の建築についてですが、これには明確な規定があります。

やんばるの国立公園内は自然公園法が適用されています。

まあ、大部分が森なので建築といってもそこまでの影響はないかと思いますが、この自然公園法の特別地域内は建ぺい率や容積率が大きく制限されます。また、建築物は隣地境界から5M離さないといけなかったりするので、特別地域内で間口が10Mの土地を買ってしまったら両サイドから5Mずつ離して建物が建てられない。という可能性もあります。ご自身が所有されている土地、また、購入を検討している土地があればどの区域に該当するのか確認してみてください。