沖縄不動産バブルはまだ続く? ダンディーな社長の話

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愛知県南知多郡美浜町。豊饒の海を背景に、日本一スパルタなヨットマンの方と商談を終えて疲労感たっぷり(すごい物件の仲介依頼をいただきました)。

その後、圧倒的なオーラに気おされつつ名古屋駅へとレンタカーを走らせました。とりあえず味噌カツ弁当を買って新大阪行きの新幹線に飛び乗ると、隣の席にはダンディーなメガネの男性が……。

同業者としか思えない本を読まれていたので声をかけると、建設工事やメンテナンスを幅広く、そして全国的に手掛ける会社の社長さんでした。名刺を交換し、沖縄の不動産の話に花が咲くと……。

沖縄の不動産はまだまだ伸びる!

その方を仮にT社長としておきましょう。

T社長は、那覇空港第二滑走路の完成後にはさらに観光客数が増えることから、沖縄の観光産業には相当な伸びしろがあると考えているそうです。そこからホテルなどがけん引する沖縄の不動産業にも、かなり期待が持てるとの持論をお持ちです。確かに、第二滑走路が完成したら、今はちょっと落ち着いてしまっている宿泊業にも強力な追い風が吹きそうです。また、海路で沖縄に来る外国人観光客もさらに増えるだろうという予測をされていました。

一方、不動産の価格を高止まりさせてきた遠因ともいえる、建築コストの高騰。新築が高いから中古需要も高止まっているわけですが、「この高騰が続くのもオリンピックまで」と考える県内業者は多いのです。T社長は「実はオリンピック後も建築費は下がらない」との意見をお持ちでした。

現在、某原発の解体をはじめ、様々な公共工事が「オリンピック後」を見据えてペンディングされているようなのです。オリンピックが終わったら着工する、という工事が多いため、オリンピック後5年くらいは、こういった公共工事で土木や建設業界は多忙となりそう。すると、民間の工事は相変わらず業者不足、人手不足が続くでしょう。

加えて昨今の自然災害による土木工事の増加が、さらに業界の余力を食ってしまいます。台風で氾濫した河川の応急的な工事はすぐにも着工されますが、しかしそれだけで工事は終わりません。より根本的な解決策として、大型化する災害にふさわしい街づくりが必要となるため、ゼネコンは相当長期間公共工事で稼働し続けることに……。

そう考えると建築コストは今後とも下がらず、不動産価格を押し上げ続ける一因となりそうです。少なくとも建築や土木工事にかかる費用が下がらないとすれば、中古の家屋やビルの価格は下がりにくいでしょう。

投資は自己責任の世界だが…

県内の不動産価格は「頭打ち」「これから下がる」「まだ伸びる」と、様々な予測があります。結局のところ誰の予測が正しかったかは、後の時代にならないとわかりません。とはいえ、国内外に人脈を持つT社長の予測は当たりそうな気がしました。

自己責任の世界ではありますが、不動産を購入する時の参考になりそうです。