大和ハウスが建築した一戸建て住宅や共同住宅で、建築基準法に違反する手続きが見つかったとされる問題。この事件も内部通報により明らかになりました。問題点は、賃貸共同住宅に求められる耐火性能を満たさない不具合、一戸建て住宅の柱について型式適合認定を受けた内容と異なる仕様としていた不具合、独立基礎の設計が不適合だった問題の３点です。

この問題は４月に発覚して以降、レオパレス問題の陰に隠れながらも徐々に全体像が明らかになってきています。違法（建築基準法不適合）物件の数は合計約4000棟。エリアはほぼ全国に及んでいます。
また、大和ハウスは中国に設置した関連会社の役員による横領も問題となっており、こちらは一時234億円が回収不能になるという事態。結果130億円程度の損失と伝えられています。建築基準法不適合問題での損失は約20億円といわれているので、あわせて150億円規模の損失です。株主になんと説明するのか、ちょっと気になっています。

さて、このふたつの問題から見えてくるのは大和ハウスのガバナンス体制の甘さ。根深い問題でなければよいのですが……。

といっているそばから「お客様情報の盗難・紛失・流出事故についてのお知らせ」という記事が大和ハウス工業ホームページにアップされており、やはり根深いのかなと思う昨今です。