沖縄県の宿泊税、骨子決まる

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報道によると、沖縄県が導入を目指している観光目的税の素案が固まったそうです。この新税は観光振興を目的としたもので、使途としては観光資源の保全・活用や、観光客の利便性向上のためのインフラ整備などが挙げられています。

税額は宿泊料1人1泊につき5000円以上2万円未満は200円、2万円以上は500円とする方針で、修学旅行や宿泊料5000円未満の場合は徴収しない方針とのこと。早ければ2021年度の導入を目指し、得られる税収は約42億円と見込まれているようです。

簡易宿所にとっては微妙なライン

弊社のお客様にも多い簡易宿所のオーナーさんにとっては、非常に悩ましい問題となりそうです。まず税を徴収して納税するという手間が増えますが、そもそも少ない人数で回している簡易宿所にとってその負担は大きくのしかかります。加えて、簡易宿所の価格帯は5000円を挟んで、季節によって変動する場合が多そう。宿泊料の管理システムをどうするのか? 会計ソフトが対応できるのか? などなど、悩みのタネはつきません。

こうなると、今後オープンする簡易宿所の価格設定にも影響が出てくる可能性があります。「いっそのこと今後オープンする施設はマックス4999円の低価格帯にしようか」という人も増えそうで、繁忙期でひとり5000円未満で黒字化できるモデルが増えるかもしれません。たとえば7・8・9月の繁忙期にはひとり1泊4999円で、閑散期にはその半額くらい。それで利益が出せるとすると、今よりさらに1室あたりの宿泊定員を増やす方向性になるでしょう。

今のところ1室6名定員や8名定員の施設は少ないため、比較的調子がよさそうですが、このあたりがレッドオーシャン化するのではないかと予想しています。