先月(9月)、地価調査が発表されました。沖縄タイムスは9月19日付の紙面トップで『県内地価上昇幅 全国一位』と報道しています。
県内全域の動向を、記事から引用しましょう。
伸び率 5年連続拡大
上昇幅は住宅地が4.0%(前年2.4%)、商業地7.3%(同4.2%)、工業地11.0%(同5.2%)で、いずれも前年よりも拡大。住宅地の上昇幅は3年連続、工業地は4年続けて全国1位となった。
住宅地は、人口増加や景気拡大などから宅地需要が高まっている。那覇市内は土地供給が少なく、周辺市町村に需要が波及。上昇値点は141地点で、前年の132を上回った。26市町村で上昇した一方、北部や離島の8市町村では下落した。市町村別では開発が進む北谷町が10.8%で、2年連続で最大の伸びとなった。
ざっくりまとめると、住宅地の地価上昇を牽引しているのは那覇市とその周辺、北谷町など開発が進む市町村。商業地や工業地もそういったエリアから近いので、いずれも好調といった状況です。
沖縄県の分析は?
沖縄県発表の一次資料にあたってみると、住宅地について「上昇の主な要因としては、人口の増加や県内景気の拡大等に伴う宅地需要の高まりが考えられる。地価上昇を牽引しているのは那覇市が中心である。」と書かれています。
市町村別の変動率をみると、価格上昇幅が大きい順に、北谷町、那覇市、宜野湾市、浦添市、与那原町の名前が挙げられています。
逆に下落幅が大きいのは、同じく数字が大きい順に、久米島町、伊江村、大宜味村、粟国村、多良間村。他に特徴的なのは、今帰仁村の中心地、仲宗根の地価が下落しているという点です。
実勢価格とのずれは?
地価調査によると沖縄県内の土地は平成11年に-0.8%と下落に転じ、それ以降平成25年まで15年連続で下落。その後、平成26年から上昇に転じているようです。
上昇に転じた時期は実勢価格と同時期と思われますが、上昇幅はエリアによって実勢価格の方がかなり大きく、地価調査と乖離している場合があります。
そのため、ご自分の不動産の実勢価格を知りたい場合には、地価調査の数字をそのまま当てはめられないケースもあります。
地価調査もたくさんある指標のひとつと考え、総合的に判断する必要があるでしょう。
価格査定のお申し込みは、「沖縄の不動産売却査定」サイト(http://satei.okinawa)まで。