名護市大中の不動産会社、名護美ら海不動産さんにおじゃましたついでに、最近の名護市内の不動産(土地)価格動向をインタビューしてきました(担当比嘉さん)。
沖縄かりゆし不動産では、どちらかというとリゾート系の物件を得意としていますが、名護美ら海不動産さんは名護の市街地にあり、一般物件もひろく扱っています。そこで、市街地の不動産価格についてうかがいました。
かりゆし不動産(以下「か」) 最近の名護市街の不動産価格動向を教えてください。
比嘉 印象としては宇茂佐の森の価格上昇が顕著です。2年前に坪単価15万円だった土地が17万円になっているなど、全体的に少しずつ上がっています。その他の地域でも「これは高いんじゃないかな」と思う物件が成約しがちです。もちろん立地がよいのが前提条件ですが、「この値段で売れるだろうか」という物件でも成約しています。
か 住宅用地が上がっているのでしょうか?
比嘉 まず、事業用地が上がっていると思います。よく聞くのは「中南部で不動産価格が上がっていて買えないから、北部で投資物件や店舗などを求めています」という声。アパートなどの投資物件を探す方もいますし、北部でお店を出す方もいらっしゃいます。
か 個人の住宅用地は上がっていないと考えられますか?
比嘉 個人の住宅用地も、この2~3年で1割程度上がっている地域があります。ただし、地域による差はあると思います。旧名護町を中心とする市街地では価格が上昇する傾向がありますが、市街地を離れて地方へ行くと、以前とそれほど変わらないと思います。
名護美ら海不動産株式会社
〒905-0017 沖縄県名護市大中 3-14-8 仲兼久ビル102号
TEL 0980-43-5533
FAX 0980-43-5583
○沖縄かりゆし不動産補足
上記インタビューを踏まえて、弊社で作成しているデータベースのデータを確認してみました。本データベースは国土交通省が作成している不動産総合データベースから、県内の取引約25000件分のデータをダウンロードし、超概算査定用システムとして運用しています。
平成28年の平均坪単価と平成24年の平均坪単価を、地域ごとに比較しました。左から順番に人気地区~郊外へと並んでいます。
国土交通省のデータベースは親戚間取引や競売での落札も含まれるため、一般的な市場価格より若干安くなります。しかし、同じデータベースで比較していますので、坪単価の推移としてはおおむね正しい傾向を示すと考えています。
宇茂佐の森や大中などの市街地は顕著に価格が上がっており、為又では逆に下がる結果に。伊差川では微増という結果でした。沖縄の取引事例は少なく、標本数の問題で、ある程度誤差はあると考えられます。とくに為又などは価格が下がっていますが、これは平成24年度の標本数が少なく、正確な数字にならなかったことも理由と考えられます。
しかしながら、全体として市街地はそこそこ値上がりしており、郊外へ行くと値上がり幅が小さくなる、というインタビュー通りの傾向がうかがえました。