査定書をお出しして打ち合わせをしている時に、諸般の事情で「早く売却したい」というお話をうかがうことはよくあります。しかしながら早期売却のポイントは、実はふたつくらいしかないといえるのです。
①安くすると早く売れる
②小さく区切ると早く売れる可能性がある
身も蓋もないのですが、安くすると早く売れるのです(注)。
価格と売却期間の関係
私たちがお出しする査定書の査定額は、一戸建てであれば3か月くらいで成約できるだろうと考えられる水準。土地の場合はもう少し時間がかかるので、半年程度は必要になると思います。
相場で売出した場合、少なくとも数か月、長くて1年くらいはかかるわけです。ところが、売却を急いでいる場合は、そんな悠長なことを言っていられません。早く売るにはどうすればいいか? を考える必要があります。
もっともシンプルな答は「価格を下げること」。売出価格と成約期間はトレードオフの関係にあります。つまり、価格を高く設定すると売却に時間がかかり、価格を安く設定すると売却が早まります。
査定額より安い価格にすれば、一般に売却期間は短くなる傾向があります。
売れやすくする工夫
とはいえ、価格を下げるだけでは工夫が足りないですよね。不本意に価格を下げる前に試してみたいのが、土地を小分けにしてみること。とくに100坪以上の広い宅地などでは、半分程度に区切ることで、ぐっとお求め安くなることがあります。
たとえば100坪で1000万円の土地を半分に分ければ50坪、500万円の土地。2000万円の建物を建てたとしても、おそらく住宅ローンはアパート家賃と同等か、むしろ安くなるレベル。これくらいなら、かなり売れやすいといえます。
このように、土地を「商品」ととらえて、買いやすい状態にしてあげることで、早期の売却が実現できる可能性が高まります。
ほかにもちょっとした工夫で売却がスムーズになるコツも。おいおい記事にまとめてみたいと思います。
(注)……もう少し正確にいうと、安くすると早く売れるという傾向があるということです。あきらかな相関関係にありますが、個々の不動産についてみていくと、値段以外の要因で早く売れたり時間がかかったりすることもありますから、単純に比例しているというわけではありません。