南城市の旧玉城村エリアにあるその戸建住宅は、土地約98坪、建物面積約151㎡(45.6坪)とゆったりした住宅でした。土地を約480万円、建物を約1330万円と査定し、合計額1800万円ほどの査定書をお送りしました。
大手施工のしっかりした建物だったことから、査定書には当社提案として「じっくり時間をかければ2000万円オーバーも可能性があります」と記載したことを覚えています。
いやぁ、事故ってしまって……
査定書を郵送してから1か月。
売主様からお電話をいただきました。すぐ打ち合わせにうかがうと、
「事故ってしまって、急きょ資金がいるんです。早めに売却したいのですが…」
とのお話がありました。
一般に、物件の売却を急ぐと成約額は安くなり、じっくり時間をかければかけるほど高く成約するチャンスが生まれます。あまりに急ぐのは得策ではありません。
「借入でしばらく対応できないでしょうか?」
と尋ねてみると、R銀行では融資を断られたとか。そこで、沖縄海邦銀行の当社(沖縄かりゆし不動産)担当さんを紹介することにしました。海銀では、多目的に借りられるローンがあったからです。
結果、満額ではありませんが、融資でつなぐことができ、ほっと一息。
ここから、本格的な営業活動をスタートしました。
いくらで売るべきか? 売主様と考えて決定
早めに売却したいとのお話だったので、売出は査定額の1800万円でスタートすることにしました。
ちゃんとした不動産業者であれば、価格査定書の査定額は3カ月~半年で成約する可能性がある価格にしているはずです。当社でも短期間での成約を前提に、相場中の相場の価格でお出ししていましたので、「これで行こう」ということに決まりました。
結果としては、比較的反響がよく、複数のお客様が同時に検討される状況に。
その中から資金的にも問題なく、安心して買っていただける方と契約できました。
敷地の一部を奥の住宅の人が通行しているなど若干の問題があったので、その分価格を少し下げて成約しましたが、査定額と大きく変わらない価格でのご成約でした。
このように、しっかりした査定額であれば比較的短期間で売却できるはずです(土地はちょっと状況が違いますが)。
特に戸建の場合、3か月たっても売れない、音沙汰もないという場合は価格に問題があると思います。
信頼のできる業者に再度価格査定をさせてみて、より相場に近い価格を確認されたほうがよいでしょう。
ただし、土地の場合は3か月以上かかることが多いので、その点はご注意ください。