急傾斜地崩壊危険区域の土地は売れる?

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査定書をお出しして数日。内地に住むお客様から電話をいただきました。
「早めに売却したいのですが……」
話をうかがうと、自営業をされているご主人様に税金の滞納があり、内地の土地の差押えも受けているようです。そのため売却を急がれているとのこと。
しかし、糸満市の古い街区にある約100坪の土地の一部は、急傾斜地崩壊危険区域に指定されていました。時間のかかる物件です。

そこで、まずは当社(沖縄かりゆし不動産)で市役所の税務課とお話しをして、しばらく督促をお待ちいただきながら、時間をかけて売却する方針をご提案しました。
糸満市のなかでは歴史ある土地ですから、時間さえかければ売却は可能なはずです。

担当者、関西へ飛ぶ

さっそく、査定担当者が関西の某市役所へ飛びました。
かりゆしウエアで現れたことに驚きながら、税務課の担当者は丁寧に応対してくれました。ここでの合意内容は、土地の売却が終わるまで納付を待ってもらうことと、この日以降の延滞税の発生を止めていただくこと。
税金を長く滞納している場合、延滞税がばかにならない金額になっていることも多いので、この条件は助かります。さて、このようにして時間の余裕をつくった上で売却活動を開始しました。

急傾斜地崩壊危険区域とは?

急傾斜地崩壊危険区域とは、崩壊の危険がある急傾斜地やその隣接地が指定されるもので、開発行為の制限などの規制があります。早めに現金化したいというご希望があっても、このような制限があるとすぐには売れません。
しかし、場所はよく、きっちり売れる価格を想定できればなんとかなりそうです。

これなら売れる、というプランを提案

そこで、売出価格を1500万円とし、1300万円くらいまでの交渉に応じるというプランをご提案しました。

このあたりの坪単価は15万円から20万円くらいが相場ですが、3割程度の土地が使えないことから坪13~15万円の範囲内と設定して相場観を反映しています。

広告方法は、インターネット広告を得意とする当社としてはめずらしく「現地看板重視」。これは糸満市の旧市街という特徴から、市内の人が買ってくれるだろうという予測に基づいています。通りがかりに魅力的に見えるように、草刈や樹木の伐採、放棄されていた粗大ゴミの撤収なども行いました。

結果としては約1年で成約。
購入していただいたのは地元の古い家柄の方でした。
急傾斜地崩壊危険区域を含む土地であっても、売れないことはありません。その土地を必要とするお客様を探すことは可能といえます。